"Please call Stella." を唱える

英語の子音と母音がすべて含まれていると言われている、発音の力試しとして使われる文章に
"Please call Stella." というものがあります。次の学術サイトで公開されており、世界中の人がこの文章を読んだ音源を聞くことができます。

http://accent.gmu.edu/

例えばネイティブのアメリカ人男性が読んだ音声は、次のようなものです。
http://accent.gmu.edu/browse_language.php?function=detail&speakerid=145

私はこの文章を20代後半に見つけて以来、毎日10回以上暗唱する日を何年も続けました。一時期あまり言わない時期もありましたが、延べ数でいれば合計で少なくとも2万回は唱えたと思います。

漫画ではよく、主人公キャラクターが同じことの繰り返しを毎日毎日何年もする修行シーンがあって、作中では2~3ページで終わりですが、私は実際にそれを10年以上やりました。

もしこれに取り組もうと思った場合は、まずは全ての音をじっくりと確認して、ネイティブと一緒に練習してください。500回もやれば丸暗記するでしょう。このとき、必ずすべての子音は言い分けするようにしてください。できていなくても、無理やり子音は別物だと意識し、使い分けて発音をしようとしてください。

この「"Please call Stella." の子音を全て使い分けて暗唱できるようにする」という基礎は決定的に重要なため、500回で使い分けができなければ、1,000回かけてでも子音を使い分けられるようにしてください。ちょっとコツをつかむのが早くて、100回でそれらしいことができる人がいても焦る必要はありません。差がついてくるのは2年後の2,000回ぐらいからだからです。ただし歯並びが極端に良くない場合は、もしこの道を進むのであれば、可能な限り早い段階で歯列矯正に取り掛かってください。

次にできるだけ脱力してこの文章を暗唱してください。そして1つ、どんなに多くても2つだけ課題を設けて2か月間毎日10回を目安に唱えてください。2か月かけて500回唱えれば、おおよそ、そのうちの1つ、または2つの改善点は少し進歩を見ることでしょう。そうすればまた次の2か月で1つだけ改善点を見つけて、それに取り組みます。

これを10年間続けます。年月をかけて最低1万回を目安に暗唱しましょう。

重要なことは、すべての音を一気にできるようにはしよう、と思わないことです。それをすると余計な力が入って、英語として非常に聞き取りにくくなってしまいます。脱力をして、気が向いたときに、"Please call Stella."を唱える。時々ネイティブにどんな仕上がりか聞いてみて、意識して修正した方が良いところを1つだけ教えてもらう。これを10年間続けると、英語の子音をかなり高い精度であなた自身のものにすることができます。